【開業戦線[異常]あり(p_-)】実力で稼いでる治療院は稀少

治療院を開業するのは難しくない

「彼を知り己を知れば百戦殆(あや)うからず」(出典:孫子)

 

↑の言葉とはちょっとズレますが、治療院を選ぶにあたっては、敵を知る治療院を経営している側の事情を知ることも必要です。

 

 

柔道整復師などの「国家資格」は持っていて損はない

 

接骨院や整骨院は、大学や専門学校を出て「柔道整復師」の国家試験に合格すれば、施術者として独立開業できます。 治療院を経営するだけなら合格しなくてもできますが、施術をするなら合格しなければなりません。

 

合格率は、例年70%前後で推移していますので、難易度は高くありません。

 

大体、3年程度の専門学校で500万円程度の学費をかけて勉強し、試験を受けて資格を得る人が多いようです。

 

高校を卒業後に専門学校に行き、卒業してすぐ開業という流れの人もいれば、治療院や整形外科などに勤務しながら学校に通い、資格を得る人もいます。

 

中には、鍼灸師、 あん摩マッサージ指圧師などの資格を合わせて持っている人もいます。

 

これらは全て国家資格ですので、治療院を開業するなら持っていて損はありません。

 

日本人は肩書きに弱いので社会的にも信用されやすいですし、国家資格を持っている施術者の治療なら、高額療養費制度の対象になりますので、たくさん医療費がかかる人の場合はとても助かります。

 

 

一方、手技療法の中でも、整体は「資格」といっても民間資格ですので、日本でも日本以外でも無資格扱いです。

 

ただ、無資格でOKとはいえ、全く何の勉強もしないで開業するチャレンジャーはそう多くないと思います。

 

そんな無謀な事に挑戦するには、よほど自信過剰で思い込みが激しく、かつ宣伝が上手くないと患者は訪れないからです。

 

 

カイロプラクティックは国によっては国家資格

 

カイロプラクティックは日本では国家資格として確立されていないので無資格扱いですが、2年〜4年のカイロプラクティックの学校を卒業してから開業するのが一般的です。

 

中にはアメリカでカイロプラクティックの大学を卒業し、D.C.(ドクター・オブ・カイロプラクティック)というアメリカの国家資格を取得している人もいます。

 

 

D.C.もそうですが、日本の学校でも、4年制のカイロプラクティックの学校を卒業した人の中には、やたらと「国際基準(WHO基準)」をアピールする人が多いです。

 

「WHOガイドラインに則った教育プログラム」ということで、2年制の専門学校よりも充実したカリキュラムをこなし、より専門的な知識を身につけますので「勉強しましたよ!!」とアピールしたくなるのは当然といえば当然です。

 

しかしそれは、あくまで頭で学んだだけで、それがそのまま腕に反映されるわけではないので、それだけで施術者を盲目的に信じるのは危険です。

 

そもそも学校で教えている内容が全て正しいかどうかも分かりませんし、海外で学んだ場合は「言葉の壁」もあるので、細かい食い違いなどが生じている可能性もあります。

 

 

本当の資格は現場で身につける以外にない!!

 

柔道整復やカイロプラクティックは手技療法なので、実技試験も口頭で行われます。 

 

実際に技をかける患者がいるわけではないので、本当に正確に施術できるのかは謎のまま試験は終了します。

 

膨大な時間と学費をかけて、机上の理論を頭に叩き込んだ人よりも、治療院で何年も修行した人の方が、人間の体が分かります。

 

職人は「修行よりセンスが大事」と言われる事もありますが、手技療法に限っては、一人でも多くの患者と真摯に向き合い治療する事が、一番腕が上がる事に繋がります。

 

簡単に独立できるとはいっても、経験を積まずにいきなり開業しても患者は来ないので腕も上がりません。

 

腕が悪いことが露呈するとますます患者も来なくなります。

 

そのうち経営に行き詰まってあっさり廃業となるか、【こんな治療院には注意!!】ダメな治療院あるある(-_-メ)のような、患者のためにならない治療院になってしまうでしょう。

治療院を開業してからの闇

小細工しないと経営が成り立たない人もいる

 

柔道整復師は国家資格ですので、接骨院や整骨院での治療には健康保険が使えるものがあります。

 

・骨折や脱臼の治療(ただし応急処置以外は医師の同意が必要)
・急性(事故など)で外傷性の、捻挫、打撲、肉離れなど

 

これらは健康保険が使えます。

 

「医師の同意」がない骨折や脱臼の治療、そして慢性の疲労、肩こり、腰痛、神経痛、筋肉痛などは保険対象にはなりません。

 

 

しかし中には、「慢性の症状」を「急性の怪我」のように捏造(あるいは拡大解釈?)して書類に記入し、保険請求する接骨院や整骨院も存在します。

 

 

保険の対象にしてしまえば、窓口負担が減るので患者が利用しやすくなり、来院者の数も増えます。残りの報酬は保険で支払ってもらえるので、治療院をラクラク繁盛させることができるわけです。

 

一歩間違えば(いや間違いなく)健康保険の不正請求になるはずですが、あまり厳密には取り締まられていません。

 

それでも十数年前に比べれば、民間の健康保険組合などはチェックが厳しくなってきたようですが、国民健康保険はまだユルユルの甘々です。

 

国保の運営は2018年度に市区町村から都道府県に移管されることになり「大改革」といわれていますが、審査をしている国保連合会がそのままなら診療報酬に関してはあまり変化はないかもしれません。

 

患者にしてみれば、

 

「保険が効くなら接骨院や整骨院がいいな」
「安くついて助かるなぁ♪」

 

などと思ったりもしますが、使われるのは「自分達が納める保険料」なので、巡り巡って自分のところに跳ね返ってきます。

 

会社を辞めて国保に加入した経験がある人は、保険料のバカ高さに驚いたことがあるのではないでしょうか? 前年度の収入を元に算出されているとはいえ「なんじゃこりゃ〜!?」と言いたくなるほどの金額です。

 

もちろん保険料の高さは柔道整復師の問題だけが原因ではありません。

 

診療報酬については個人病院でもチラホラ気になる点があります。

 

たとえば、特定の疾患ではなく生活指導もされてないのに、領収書にしれっと「医学(指導)管理料」が加算されていたりすることがあります。

 

「開業医のチップ」とも言われているこの医学管理料や、必要のない検査、ダラダラと出し続ける大量の薬、製薬会社のMR、調剤薬局で加算される技術料、自分で健康管理をしないで病院に通うのが趣味のようになっている患者など、これらは「医療費の無駄」以外の何物でもありません。

 

 

 

 

話は戻りますが、治療院側は患者のために保険が使えるようにしてくれているわけではなく、そうしないと患者が来てくれない、つまりその程度の腕しか持っていないからそうせざるを得ないのです。

 

患者は「保険が使えるお得なマッサージ店」のような感覚で何度も頻繁に通い、気付けば結構な金額を払っていたりします。

 

結局のところ「大した技術をもってない人達が稼ぐためのシステム」に協力してしまっているわけです。

 

 

 

 

 

柔道整復師の不正請求が長い間野放しにされていたのは、日本のお家芸である柔道の歴史と、それに関連する組織が政界と太いパイプを持っているためだと言われています。

 

日本屈指の圧力団体といわれる医師会(医師連盟)ですら、柔道整復師の不正請求にはメスが入れられなかったようです。

 

医師は「怪我なら病院へどうぞ」と言いたいし、鍼灸マッサージ師は「慢性の症状ならこちらへどうぞ」と言いたいところですが、柔道整復師がそれらの患者を取り込んでしまい困った状態になっています。

 

国会でも何度か取り上げられたようですが、厳しく取り締まるまでには至りませんでした。

 

どの業界でも、政治家や行政と仲良くしている組織は何かと優遇される仕組みになるようですね。

 

 

 

そもそも最初から「金儲けの手段」としか考えてない人もいる

 

手技療法の世界で突出して裕福になるのは、修行を重ねて腕を磨いた「本物の治療家」か、金儲けのノウハウを身につけた「抜け目がない人達」のどちらかです。

 

施術の腕が悪くても経営の仕方次第で大金を稼いだり、高額な布団や枕を売ったり、学校を作って授業料でボロ儲けしたり、次から次へと儲けのネタを見つけて稼いでいくのが上手い人達がいます。

 

もちろん、人間はカスミを食べて生きていけないのですから、お金を稼ぐことは全然悪い事ではありません。

 

日本の義務教育は「お金儲け」や「世の中の本当のしくみ」について全く教えないので、諸外国に比べて、周りに流されやすく弱々しい他力本願の国民が多いと言われています。

 

 

こんな小話があります↓

豪華客船が遭難した。
救命ボートはあるが全員は乗れない。
船長は、子供や女性を優先して乗せるために、何人かの男性にこんな事を言った。

 

 

まずイギリス人男性に「あなたは紳士だ」と言った。
彼は静かにボートから離れた。

 

アメリカ人には「あなたは英雄だ」と言った。
彼は颯爽と海に飛び込んだ。

 

ドイツ人には「これはルールなのです」と言った。
彼も納得した。

 

最後に日本人には「皆さん、そうしていますよ」と言った。
すると彼は慌てて海に飛び込んだ。

 

極端ではあるけど、それぞれの国民性の違いを軽妙に表現していますね。

 

皆が皆そうではないけど、日本人は主体的に自分で考えて行動するよりも「周りがどうしているか」を判断の基準に置く傾向が強いです。

 

「周りに言われるから」
「皆がこうしてるから」

 

と、こういう感覚で物事を決めるのが常識になってしまっています。

 

「働く」といえば「誰かに雇われる」事しか思いつかない人と比べると、知恵を絞って自分の力で稼いでいる人達は、強くたくましい人種である事は間違いありません。

 

ただ、その知恵とバイタリティーを「自分が一人勝ちするため」だけに発揮する人が集まりやすいのが、手技療法の世界です。

 

「一人勝ち」といっても本当に1人きりで行動する人は少なく、グループを作って活動する人が多くいます。

 

単なる治療院仲間として懇親会などを催して情報交換するだけならいいのですが、そうではない人達もいるようです。

 

 

 

「とにかくお金儲けがしたい!!」という人達にとって、この業界は非常に都合よく、多くのカモを取り込みやすいのです。

 

「健康になりたい患者」
「技術を身につけたい生徒」
「儲ける方法を知りたい経営者」

 

など、儲けのネタに困りません。

 

ちょっと上手く宣伝すれば、ネギを背負ったカモが続々と集まってきます。

 

 

また、そういうグループのリーダー格になる人に限って「一を聞いて十を知る」の言葉通り、呑み込みが早くて物覚えが良く、習得した事をすぐさま人に教示したり、人前で魅力的にプレゼンテーションする事もサラッとできてしまうタイプが多いため始末が悪いのです。

 

そういうカリスマ性を手技療法の発展のために発揮してくれればいいのですが、残念ながらこの手の人種でそのような高尚な精神まで兼ね備えた人は殆どいません。

 

宣伝の力で患者を引き寄せ、あの手この手でリピートを促したり、
学校を乱立して技術のない卒業生を大量に排出し、供給過多で路頭に迷わせたり、
経営不振に陥っている人をターゲットにして、コンサルタントと称して高額なコンサル料をせしめたりする事しか考えていません。

 

 

手技療法の世界に限らず、どの業界でも「教える」ことを商売にする人の中には「知識はあるけど成功しなかった人」や「能力はあるけど手っ取り早く稼げるほうを選んだ人」が混ざっていますね。

 

彼らが狙いやすいのは「中途半端な情報弱者」です。

 

テレビや雑誌、ネットなどの情報に触れる機会は多くても、深く掘り下げないで鵜呑みにするタイプの人達です。

 

簡単にカモにならないためにも、自分なりに情報を取捨選択したり、発信している側の思惑を想像したりすることも必要です。

 

何かにお金を払う時は「派手な宣伝」「立派な経歴」「豪華な建物」「完成度の高いHP」「耳ざわりの良い自信に満ちた営業トーク」などに惑わされないようにしましょう。

 

間違っても、先の沈没客船の小話のように「皆さん、そうしていますよ♪」みたいな言葉だけで心を動かされることがないように気を付けましょう。

 

 

 

それでも治療のスペシャリストは育っている

 

本当に腕のある柔道整復師は、骨折や脱臼など、その辺の医者よりも素早く的確に治療できます。

 

元々、柔道整復は柔道の技で怪我をした人を、自然治癒力を利用しながら素早く元の状態に戻す伝統医療です。

 

もっとルーツを遡れば、奈良時代からベースとなる治療法は存在していたらしく、後の平安時代の医学書「医心方」に骨折や脱臼の治療法などが記載されていました。

 

その後の合戦を繰り返していた時代にも柔術の裏技(活法)として様々な治療法が受け継がれ、やがて中国医学、オランダ医学などの要素も加わり、時代とともに形を変えながら柔道整復術は確立していきました。

 

昔は柔道場の隣で道場主が接骨院を営み、練習で怪我をした人の治療はもちろん、地域の人々にも貢献していました。

 

 

柔道整復術を極めている人は、レントゲンなど撮らなくても、視診、触診、問診だけで容態が分かります。そして素早く的確に治療する事ができるので、整形外科医などより、よっぽど頼りになる人が多かったのです。

 

しかし昨今は、骨折などで接骨院や整骨院に行く人もいなくなり、そのような治療ができるベテラン先生も減ってしまいました。

 

気概のある若い柔道整復師がそのような技術を身につけたいと思っても、そういう機会に恵まれないため、優秀な人材が育ちにくい環境になってしまったのは非常に残念な事です。

 

 

 

それに、今の日本は老後どころか数年後の生活も不安になるような経済情勢です。

 

年金はアテにならない、税金や保険料の負担は増える一方、景気はいつまで経っても良くならない。

 

こんな先が見えない世の中では、じっくりと治療技術を身につけたくても、将来の不安のほうが先に立ってしまい「少しでも早く稼げるようになりたい」「少しでも多く貯金をしなければ」と考えてしまうのも無理はありません。

 

 

患者の事を考えるよりも、経営の事や治療院仲間との交流のほうがウェイトを占めてしまいます。

 

真剣に治療家の道を志している人でさえ、そのような傾向になってしまうのに、

 

「贅沢したい」
「有名になりたい」

 

みたいな気持ちが少しでもある人は「稼ぐ事」のほうが完全に比重が大きくなってしまいます。

 

 

しかし、そんな厳しい現実の中でも、ごく少数ですが「本物の治療家」は育っています。

 

特に性格が優しいとか人間が出来ているといった共通点は無く、ただ「治療の面白さ」に魅了されて、他の華やかで楽しそうな事に興味を持てなくなってしまう人が稀に存在します。

 

そういう人は、人に教えてもらうのを待つようなことはせず、師匠や先輩の技術を全て盗み取るような勢いで技を習得していきます。

 

たとえ経営難になろうが貧乏生活が長引こうがお構いなしに腕を磨き続けるので、確実に技術が身についていき、やがては必ず周囲に引き立てられ、必要とされて成功をおさめます。

 

本人は意図しなくても、人を助ける仕事に引き寄せられる人はいるもので、あたかも前世でお世話になった方々に「恩返し」でもするかのように、自然にそうなってしまうようです。

 

自然に犯罪に手を染めてしまう人とは逆ですね。

 

無意識に人助けの道に進む人は自動的に「徳」を積めるので本当に幸運な人なのでしょう。

 

 

陰徳あれば必ず陽報あり(人知れず良い行いをする者には必ず良い報いがある)

 

という言葉がありますが、

 

陽徳(人に知られる善行)に比べて陰徳(誰にも知られない善行)は、本人だけでなく親族や子孫にまで影響を及ぼすほどの幸運をもたらす最高峰の徳と言われています。

 

高度な治療をしても、その分高額な報酬を得たり、人から褒められたり感謝される事を期待しているようでは、大した徳は積めません。 

 

ここはひとつ、

 

すごい治療をしている事を患者に悟られないくらい高度な技

 

を身につけて頂きたいですね(`・ω・´)

 

そういう意味でも、SOT(仙骨後頭骨テクニック)は「やってもらった感」が全くない穏やかな治療ですので、徳を積むのに一押しのテクニックかもしれません。

 

 

SOTについては、
原因をあぶりだして根本治療する仙骨後頭骨テクニック
【静かなるドン?脳脊髄液】あらゆる病を改善に導くSOTなどのページをご参照ください。

 

 

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